ピル外来ではピルの処方だけではなく気軽に相談もできます

最終更新日 2024年5月16日 by babylo

様々な理由によってピルを処方してもらいたいと思ったときに利用できるのが、ピル外来と呼ばれるものです。
処方以外にも、ピルの服用することへの不安や、人には言えない悩みを持っている人は、一人で悩まずにピル外来で相談することができるでしょう。
ピル外来であれば、ピルの服用することで現れる副作用である血栓症などの心配も対応してもらえるため安心です。

 

ピル外来の目的

そもそもピルの使用目的としては、さまざまなものがあげられますが、ピル外来では大きく分けると三つの目的で使用されています。

 

●避妊や生理不順、生理痛の改善や生理前症候群の改善

一つ目が避妊や生理不順、生理痛の改善や生理前症候群の改善などです。
これが一般的なピルの使用目的であり、低用量ピルや長期で使用することになります。
具体的な名前としては、マーベロンやトリキュラー、シンフェーズが該当するでしょう。
どれを選んだとしても自費診療となり、1か月分約2000円ほどとなります。
診察の結果で、場合によっては保険診療での処方になることもあるでしょう。

 

●緊急避妊

二つ目が緊急避妊の目的であり、これは女性が望まない妊娠を避けて、緊急的に避妊の効果を高めるために用いるものです。
承認薬のノルレボ錠が処方されることになるでしょう。
緊急避妊は何度も繰り返して内服するものとは異なり、緊急時の対応として使用するものとなります。

 

●生理日を移動する

三つ目の目的は生理日を移動することです。
旅行や結婚式など大きなイベントの際には、生理が来てほしくないと思うこともあるでしょう。
このようなときに生理周期をずらすために、ピルの処方をお願いする方法です。
生理周期によってコントロールが難しくなることもあるため、予定が決まっているのであれば、余裕を持って受診することが大切です。

 

保険適用について

病院にかかればすべての検査や診療が保険適用となるわけではなく、たとえ同じピルを処方してもらう場合でも、適用になる場合もあれば適用にならないケースもあります。
低用量ピルは保険適用になるのかということに関しては、月経困難症や子宮内膜炎などの治療のために処方するとなった場合には、保険適用内となるでしょう。
それ以外の目的で処方する場合には、原則的には保険適用外となります。
中には低用量ピルを飲んで避妊のために使いたいと思う人も多いかもしれませんが、避妊を目的にする場合には保険適用外です。
また中絶手術を受けた後に避妊の目的で内服を進められるケースもありますが、この場合にも保険適用には当たりません。

 

処方してもらうために必要となる検査

処方してもらうために必要となる検査に関してですが、もしも低用量ピルを生理前症候群の改善や避妊のために処方してもらうのであれば、血液検査は必要ありません。
毎日服用するだけで、希望する効果を得ることができるでしょう。
低用量ピルを保険適用内、つまりは病気の治療のために処方してもらうのであれば、本当にその病気であるかどうか確定診断をしてもらわなければなりません。
確定するためには検査を受ける必要が出てきます。
月経困難症の診断は、主に問診で判断することになりますが、月経困難症の症状の一つに大きな痛みが挙げられます。
この痛みを引き起こす病気がほかに隠れていないのかを検査で探すのです。
また月経困難症以外に、そのほかの婦人科系の疾患にかかっていないかどうかを探す検査としては、内診や視診のほかに、血液検査や超音波検査、場合によってはCTやMRIなどの画像診断なども行われ、ここから総合的に判断されることになります。
子宮内膜炎の治療に用いる場合にも、月経困難症と同じように問診が行われます。
そのほかに内診、直腸診、血液検査などをメインとし、確定検査のために腹腔鏡検査まで進むケースもあるでしょう。
腹腔鏡検査とはどのようなものなのかというと、不妊症の原因が子宮内膜症であるかどうかを調べるための検査としては必須となります。

 

月経困難症や子宮内膜炎の治療として処方するとなった場合

それ以外には手術にも使われる方法です。
これらの検査は入院の必要もなく、ほとんどが外来で行うことができます。
月経困難症や子宮内膜炎の治療として処方するとなった場合には、低用量ピルの処方は保険適用となります。
月経困難症に用いる場合には、月経開始とともに腹痛などの痛みが出現し、月経終了とともに消失していきます。
痛みだけではなく嘔吐や下痢などの症状があらわれることもあるでしょう。
子宮内膜炎は細菌感染症などを理由とし、子宮の内膜炎症が生じて、その結果として子宮内膜の細胞が変化するものです。
軽度の不正出血や骨盤の痛み、性行の際の痛みなどが主な症状なので、これまではあまり注目されてはきませんでしたが、近年では不妊症の原因になることが分かり、知名度も上がってきています。
これらの病気に対し低用量ピルは有効となります。

参考→神戸 ピル外来

 

まとめ

このようにさまざまな目的や症状でピル外来を利用することができるとわかります。
目的に応じて保険適用外となるのかならないのかが決まるので、費用も異なるものです。
気軽に相談できる場所であることを覚え、我慢できずに相談するようにしましょう。